【はじめに】

今回はCFBより、Ben Starkの記事を取り上げます。彼は通常スタンダードをあまりしないそうなのですが、GPやPTの中継で解説を担当することになったために、スタンダードをやり込んだそうです。 なお、完全翻訳ではなく、私が要約したものを書いていきますので、予めご了承ください。しっかりと全文に目を通した上でやっていますので、その点はご安心ください。

タイトルは「ジェスカイの一番強い型は何か」というものなのですが、前置きとして現スタンダードのデッキの多様性について語っています。ジェスカイの部分も触れていきますが、その前置きの部分を中心に書いていこうと思います。

※原文 http://www.channelfireball.com/articles/stark-reality-finding-the-perfect-jeskai/

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通常、スタンダードというのはカードプールが狭く、Tier1に当たるデッキは少なくなりがちである。前期のスタンダードで言えば、黒単信心・青単信心・啓示コントロールといったデッキが環境を支配してしまっていた。変化する部分といえば、こっちの青単信心のリストは《急速混成/Rapid Hybridization》と《タッサの二叉槍/Bident of Thassa》の比が2:2で、あちらのリストは3:1だとか、黒単信心に緑や白をタッチしただとか、結局のところは変化とは言えないような変化ばかりであった。


ところが、今のスタンダードはどうだろう。アブザンと一口に言っても、アブザンミッドレンジ・アブザンアグロといった型に分かれるし、ジェスカイに至ってはアグロ・ミッドレンジ・コントロール・コンボと様々である。


なぜこのようなことになっているのか。通常のスタンダードの場合、Tier1に対して有利がつくデッキを組み上げようとすると、デッキの構成が偏ってしまい、Tier1以外のデッキに対しては不利がついて「だったら素直にTier1のデッキを使おう」ということになってしまうのだ。そうしてまたTier1が増えていく・・・ということになる。


一方で、現在のスタンダードはちょっと訳が違う。現スタンダードのベストデッキを挙げるとすれば、アブザンミッドレンジだろう。環境の10本の指に入るであろう《森の女人像/Sylvan Caryatid》・《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》・《包囲サイ/Siege Rhino》が使えるからだ。ここで重要なのは、このデッキに対して戦えるようにデッキを構築しようとする場合、ジェスカイが《包囲サイ/Siege Rhino》に対して《無効化/Nullify》を入れるなど、デッキを歪めるまでのことは要求されないということだ。なぜかというと、このデッキは黒単信心などが有していたような強烈なシナジーというものがなく、ただ強いカードが同じデッキにすんなりと入ってデッキになっているためである。


つまり、どんなデッキであれ、多少の対策を入れてやれば戦えるデッキとなる。自分の好きなデッキを使えるのだ。だからこそ今現在の多様性に至っている。よって、重要なのは、同じデッキを使い込むこと、あらゆるデッキに対してサイドボーディングを上手くできるようになることだ。何がベストなデッキか?などと悩まなくて良い。モダンやレガシーのようなものだと考えよう。


では私の場合のデッキは何かというと、ジェスカイアグロだ。自分が慣れ親しんだデッキであるし、ここ最近の結果を見る限り、環境は相手よりも重く重く、という傾向にありアグロに向いた環境だと考えているからだ。今現在のリストを挙げるとすれば・・・

【ランド】

4*《神秘の僧院/Mystic Monastery》
4*《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4*《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
3*《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge》
2*《島/Island》
2*《平地/Plains》
2*《天啓の神殿/Temple of Epiphany》
2*《凱旋の神殿/Temple of Triumph》
1*《マナの合流点/Mana Confluence》

【クリーチャー】

4*《道の探求者/Seeker of the Way》
4*《カマキリの乗り手/Mantis Rider》
4*《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》
3*《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》

【ノンクリーチャースペル】

4*《稲妻の一撃/Lightning Strike》
3*《マグマの噴流/Magma Jet》
2*《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
4*《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
4*《かき立てる炎/Stoke the Flames》
3*《時を越えた探索/Dig Through Time》
1*《火口の爪/Crater’s Claws》

【サイドボード】
1*《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
2*《無効化/Nullify》
2*《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
3*《停止の場/Suspension Field》
2*《否認/Negate》
2*《神々の思し召し/Gods Willing》
2*《消去/Erase》
1*《対立の終結/ End Hostilities》

という感じになるだろう。



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【おわりに】

サイドボードに関しては原文の方に画像つきでわかり易く書いてあるので省略させて頂きました。また、彼自身も環境に存在するデッキが多いため、サイドボードガイドを書くのは困難だと仰っているので、重要性を鑑みた結果でもあります。ご了承ください。

※原文はこちら。http://www.channelfireball.com/articles/stark-reality-finding-the-perfect-jeskai/


GPサンアントニオではトップ8に7種類ものデッキが入りました。前期ではとても考えられない結果です。赤単タッチクルーズなどの新しいデッキも登場し、研究の余地はまだまだありそうです。まさにこの結果はモダンやレガシーのGPの結果の様です。

Benのデッキについてですが、一周回ってまたジェスカイアグロに戻っても良いのかなと思いました。ピン除去の増加を受けてのトークン戦略がここ最近では流行ってきましたが、今は《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant》が非常に多く、敢えてトークンから元のアグロ型に戻る、というのも一つの選択肢だと考えたためです。

自分の好きなデッキ・使い慣れたデッキを使える環境です。なんと素晴らしいことでしょう。是非皆さんも今お使いのデッキをすぐに諦めるのではなく、チューニングしてあげてみて下さい。


それではまた次回お会いしましょう。

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